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近づきたい
第8章 すれ違いの日
時間のすれ違いが気持ちのすれ違いを生むって、この前読んだ雑誌に書いてあったな…

私、よし先輩と話していても嬉しいより、胸が痛い…

「この前、変な言い方して悪かった…楽しく過ごしてたんだろ?」

「えっ?」

きっとこの前の食事してる時の話だ…渡部君が電話の邪魔をした時…よし先輩、ヤキモチだったってメールくれた。

「ううん。私こそ、ごめんね…」

「瑞穂が他の男と一緒だと思ったら、たまらなかった…いい大人が何やってるんだろうな。」

よし先輩があの時の感情を正直に話してくれてる…

「ただ一緒に食事してた友達だよ。他にもたくさんいたし…」

「そっか…」

私も気になってるの…嫌だったの…あの女の人誰?

「よ、義朗さんこそ…この前女の人といたよ…」

「ああ、この前の電話の時だろ?」

わかってるんだ…私も嫌だった。ヤキモチやいてるよ。

「今年の新人なんだ。本当、困ったやつなんだ。今回もあの子のミスがひど過ぎて、会社中で対応だよ。」

はぁ。と、ため息ついて話してるよし先輩。
でも、ちっとも困った声じゃないよ。きっと出来ないやつほど可愛いんでしょ?

「義朗さん、私もヤキモチやくよ…。」

思わず発した自分の口調が冷たくて、ビックリする。

「瑞穂、怒ってるの?」
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