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大きな瞳に映るのは
第20章 気持ち

『 んんっ … 』
遙が、私たちの横を通り過ぎた。
足早に
自分の存在を
相手に気付かせるかのように。
( … バレた )
私の心臓が爆発しそうになる
後を追ってきたのがバレたのか
店員から口説くように声を掛けられたのを見られていたのか
どちらにせよ、私の存在に気付いた
しかし彼は振り返ることなく
楽器店の扉から外へと出て行ってしまった。
『 … ノちゃん? キノちゃん? 』
呆然と立ち尽くす私に
神谷先輩が私に声を掛けていた。
「 … すっ、すいません 」
慌てて誤り、鞄からメモ用紙とペンを取り出し自分の番号を書き落とす
「 これ、私の番号なんで … 」
そういって電話番号の書かれたメモ用紙を先輩に手渡すと
今日はこれで。と頭を下げ、急ぎ足で店を出た。
先輩は異変に気付くことなく
また連絡するね。と右手を振っていた。
ウィーン …
自動ドアが開き、私は店の外へと出た。
遙の後姿を探すように辺りを見回す。
『 もう調子。いいの? 』
いきなり掛けられた声に
ビックリして左後ろを振り返ると
小さく作られた喫煙スペースに
右手に煙草をもち一服する遙の姿があった。

