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大きな瞳に映るのは
第4章 生徒会


シャッ 、… シャ


今日見た木下音夢を
真っ白な紙にシャーペンで描く。

気に入ったものは
気に入った時に描き落とす。

これが俺のスタンスだ。


『 なーにまた描いてんの? 』


からかう様に
ひょこっ と後ろから紙を覗く男。
こいつは副生徒会長の
五十嵐 夕 (いがらし ゆう) だ。


こいつは、書道を専行
書道部部長でもある。
すぐ女性に声はかけるし
口元にピアスも空いていて
見た目は本当に陽気で
書道なんて全く無縁のような
チャラい奴だ。
でも根はしっかりしている。
だから大役が務まるのだろう。


『 いいでしょう、この女 』


描くペンを止めることなく
奏は夕に絵を見せる。


『 相変わらず上手いなー! あれでしょ
  新入生代表の …


― …


『 木下 音夢 』


そう冷静に話に入ってきたのは書記の
武藤 蒼真 (むとう そうま) だった。



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