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大きな瞳に映るのは
第24章 秘密
ちゃぷん… と湯船に浸かる。
こんな始まりをしてしまった恋に
『 良い結末 』なんて
ないんだろうな … と
立ち上る湯気を見ながら考える。
それでも、今自分にとって
一之瀬遙という人間は
とても特別で。
だからもっと知りたいと思って。
だからもっと触れたいと思って。
きっと今手放せば後悔する。
普通に考えてみれば
恋人がいる私たちが
こういう関係に堕ちてしまえば
そんなの普通じゃないことくらいわかってる。
ただのわがままだってこともわかってる。
けれど。もう止められない。
止まらせたくない。
彼との恋を。
少しでも近づきたいという気持ちは
決して嘘じゃないから。
もし誰かにこの関係がバレて
散々なことを言われたって
構わない。
きっと遙も …
そうだと信じたい。
だから私はこの
『 二人だけの秘密 』を
隠し通すと。
そう覚悟を決めた。