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大きな瞳に映るのは
第6章 月曜日、始動
― 遙 side ―
月曜日、生徒会室に来てみれば
いつものメンバーと、見慣れない女。
そいつと喋りたかったにも関わらず
言葉を投げかける無神経な女。
「 わかった。わかったから。」
麗が卒業するまでこれは続く。
事の発端は
麗のしつこい告白に始まる。
俺が1年のころに麗先輩から
『 付き合ってほしい 』
と何度もせがまれた。
俺は、好きだとか恋人だとか
正直わからない。
俺が好きなのは音楽だけだ。
そう思い自分の気持ちを伝えてきた。
はずなのに。ある日麗がこう言った。
『 私が卒業するまで付き合て欲しい。
そしたらもうしつこくしない。』
と。
だから俺は、それを飲んだ。
麗のことが好きだったわけではない。
しつこいのが嫌だったからだ。
なのにもかかわらずこの様だ。