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大きな瞳に映るのは
第12章 男と女
『 音夢チャン、どうすんの? 』
「 ど … どうしよう … 」
色々なことが重なりすぎて
冷静に頭が回らない。
『 ウチ、泊めてあげよっか? 』
「 … へっ? いやいやそんな … 」
『 でも帰れないんでショ? いいっていいって~ 』
そういうと彼はグイッと私の腕をつかみ強引に連れて行く。
「 でも本当に、悪いんで … 」
『 こんな夜中にこんな可愛い子うろついてる方が危ないから~ 』
少し陽気に彼は私を連れて行く。
もうなんでもいい。
そう思い、親には友達の家に泊まると連絡を入れた。
グイグイと彼に引っ張られながら彼について行く。
本当に怒られなくてむしろ優しい人でよかった。
『 音夢チャン、彼氏いないの? 』
「 … 居ないです。」
ふと遙の顔が浮かぶ。
『 こんな可愛いのにー!世の男はもったいないねぇ 』
「 … は、はぁ … 」
住宅街に向かうと思いきや彼はなぜか街中を進む。
「 あ … あの、こっちであってるんですか …? 」
この先はホテル街だ。
不安になり彼に問いかける。
『 なに?あってるけど? 』
そう言うとひとつのホテルの前で立ち止まった。
『 ここでいい? 』
悪い予感は的中した。
まさか。そんな。突然出会った人に処女を奪われるなんて御免だ。
「 あっ … やっぱ私、タクシーで… 」
『 は?何ここまでついてきて帰るの? 』
彼の顔が一気に豹変する。
ついてきて、なんて、
お前が強引に引っ張ってきたんだろ、と言いたくなった。
「 いや … そういう気じゃな…
『 もしかして処女? 』
彼がニヤリとして私を見る
グィ …
『 大丈夫だって。優しくするから… 』
彼は私を強引に抱きしめると耳元で呟いた。