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大きな瞳に映るのは
第13章 はじめて
( あぁぁ~ 完全に勘違いしてしまったぁ~ )
心の中で叫ぶ。これは恥ずかしすぎる。
遙が知ったら絶対にちゃかしてくるだろう。
『 ん … はい 』
眠そうな目つきのまま
布団を整えると、遙が私の横に体を倒す。
まるでカップルみたいだ。
グシャ … グイッ
そんなことを思っていると
遙がいきなり布団を占領するかのように巻き取っていった。
私の体の上から布団が消え去る。
横を見ると遙が私に背中を向けふとんを抱きしめるように寝ている。
「 … ちょ、は? 」
レディにたいして、さすがにそれはなくないか?
そう思って私は遙から布団を奪おうと布団を手繰り寄せる。
グィッ … グイグイ
お互いが言葉も交わさず布団の取り合いになる。
カップルみたいだと思った自分が馬鹿だった。
「 んっ … ちょっ 」
『 … ふっ 』
布団の取り合いが修学旅行のまくら投げみたいで
楽しくなってきて思わず笑みを零す。
グイッ
力尽きた私は遙に布団を取られてしまった。
すると遙がやっと口を開いた。
『 意外と力強いのな。』
「 なにそれっ… 」
ふふっとお互いが笑う。
すると遙がこちらを向き布団をかけてくれた。
『 俺、このベッドに女入れたのはじめて。』
その言葉にハッと麗先輩の顔が浮かぶ。
胸がチクリとした。
『 あ、間違えた、男子かー。』
「 はぁ? 女子だってばー! 」
てへっ、という顔をして私を見る。お前は女子か。
そのからかいに私ものってしまうのだけれど。