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公衆便所から始まる
第7章 それぞれの覚悟
じゃあなんで今日はタバコ吸ってんのか。
そんなのいままでがたまたま吸ったあとに遭遇しなかっただけとかちゃんと消臭してるからとかいろいろ考えられるけど、俺を待つのに手持ち無沙汰だから吸ってたって思うのは自意識過剰だろうか?

ほんとに、吸ってたんだろうか……?
火ぃ点けてるだけだったりして?

改めてそんな疑問が湧き上がって俺が有紀人さんに近寄るのと、視線を地面に落とした有紀人さんがタバコを咥えるのが同時だった。
あ、吸ってたのか。
そう思ったけど俺は自分を止められなかった。

「な━━」

有紀人さんが口元に近づけた手を、手首を掴んで持ち上げて、俺はその唇を自分ので乱暴に塞いだ。
━━やっぱ苦い。呼気も、唾液も、少しだけ。
体は匂いしないのに。

有紀人さんは、されるがままだった。
俺に全部明け渡して、不意打ちでもなんでもないみたいに、ゆったりと。
目を薄く開けて見れば、ゆるく笑ってる。

大人はずるい。
俺が自分追い詰めてるのも知ってるはずなのに、こんなふうに罠張って、ごちそうの匂いさせて。

今日こそ一発ヤらせてもらってスッキリして、帰って寝よう。
有紀人さんの顎を掴んで撫でながら俺のスイッチが入ったとき、

「ゆっきー、そろそろ戻れよー」

バーのドアが開いて香川さんが顔を覗かせた。
途中から見えてたはずなのに、動じない。

「だね」

有紀人さんは俺から目を逸らさず返事をして、俺の手に自分の手を重ねた。

「なぁ輝、このあと俺んち来いよ」
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