この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
公衆便所から始まる
第9章 stand by me!
さっ、さっ、さっ……
背中から腰までを軽く払われる。
それからゆっくりと手に体重をかけて圧迫される。
それだけで、この人に預けてもいいんだと思わされる。

有紀人さんはなにも言わない。
俺もなにも言えない。
いろいろ知りたいことはあるのに、どれも重要だと思えない。

あれからずっと必死でやってきて、やっと少し余裕ができてきた気がしてた。
帰ってもベッドに倒れ込むんじゃなくて風呂に入るようになった。
だから大丈夫だと思ってた。

だけど有紀人さんの指が筋肉を押すと、疲労が溜まってるのがわかる。
太もも、肩甲骨、骨盤の周り……

有紀人さんのマッサージは音楽みたいだった。
強弱をつけて、緩急をつけて、優しく俺に伝えてくれた。
いま、俺のことを考えてるよって。

俺が呻くと有紀人さんは力を弱めてくれて、だけどその周りを押してからまたゆっくりと痛かったところを押してくる。
時々、息づかいが聞こえる。
すごく限られた範囲しか見えないせいで感覚が研ぎ澄まされたのか、さっきは感じなかった爽やかで少し甘いいい香りがした。

俺はその香りに心が緩んだみたいに口を開こうとしたんだけど、だめだった。体の方が緩んでしまって、目を開けていられなかった。
/73ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ