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第1章 初めては更衣室で

高校３年の春、去年委員会で一緒だった隣のクラスの溝口翔平（みぞくちしょうへい）君に体育館横に呼び出された。

ちょっとドキドキと待つ私は水口真央（みずくちまお）。

ここはうちの高校の告白の場所！って誰もが知ってるところ。

体育祭後とか卒業式前の放課後なんて、順番待ちでもしてた？ってくらい人の入れ替わりがあるのよ。

だから、ここに呼び出される＝（イコール）告白される。になるわけで…

私も１年生の時に卒業式間近の憧れの先輩を呼び出して告白して、あっさりフラれたんだよね。

んで、今日は私が呼び出されてます…

何故か始業式の日の朝、７時です。

朝練もないし、先生達も授業ないから遅い出勤みたいで、誰もいないよ…

しかも、まだ４月の初め！桜は咲いたけど、朝の７時はスカート短いし、カーディガン羽織っただけの女子高生には寒いわ！！

なのに翔平君、７時５分過ぎても現れません…

呼び出したのはお前だろ―！ってムカついてきた！

去年、同じ委員会で名字が似た感じだからと仲良くなった。

翔平君は全て普通な感じ。顔フツー、性格良くも悪くもフツー、成績フツー、友達付き合いフツーな高校生？

まあ、私も普通な高校生だから、別にいいんだけど♪ここの呼び出しも初めてされたけどね…

って寒いから、早く来～い！！
あと５分待っても来ないなら、もう帰る！！

連絡先知ってるけど、絶対私から連絡しないけどね！！