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第4章 私と彼の事情

「えっ？！え～!!」

思わず声をあげながら、立ち上がる。
各々３人の顔を見て、とりあえずまた座る。

お兄ちゃんの話を上の空で聞いていくと…

由貴さんはもう妊娠３ヶ月。双子だと最初から言われていたけど…いろいろトラブルもあるからと、しばらくお父さん達には言わずにいたらしい。

でも、つわりもひどくなって…仕事にも支障が出てきたらしく。仕事をほぼ休んでるみたい。

普通の妊娠でも大変なのに、双子の妊娠…お兄ちゃんは仕事忙しいし、支えるには無理がある。

そこで考えたのが我が家での同居。最初、両親は由貴さんが嫌だろうと躊躇していたようだけど…

『みんなに子供たちを見守ってほしい』と言う由貴さんの話で同居することを決めたよう。

お母さんともすでに仲いいし、同居は問題ない…

そこで出てきた問題が家の狭さ！

もうリフォームする時間はないし、私が別に住むのが一番簡単な方法…と結論づいたらしい。

由貴さんのアパートは更新したばかりだったし、電化製品や家具など一人暮らしする物はほとんど揃ってる。

由貴さんが我が家にお嫁にくる⇔私が由貴さんのアパートに住む。

確かに効率良すぎだ…

「由貴は必要最低限の物だけで引っ越すと言ってるし、真央が良ければ家具とかそのまま使ってほしいって言ってる。」

「真央…急でビックリだと思うんだけど、由貴さんつわりがひどいみたいで、一人は心配なのよ。」

お母さんも私やお兄ちゃんの妊娠中、つわりがひどかったと聞いたことがある…自分の経験から由貴さんを心配してるんだろうな。