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月の吐息
第2章 満月
―――美月の今の格好、教えて?
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
は い ?
「は? 何、言っ」
「俺、美月のことを、もっと知りたい。今」
「ちょ、健二」
「今、知りたいんだ。さっき、美月言ったろ? 直球で伝えろって」
「言った、け、ど・・・」
それは、貴方、プロジェクトって言ったよね?
「俺の中の一大プロジェクトは、もっと美月を知ることだけだし」
ストーカーか!
「今、ネックレス付けてるとか、お前、俺を煽ってるとしか思えねーし」
「や、ちが・・・」
「違ってもいい。違ってても構わない。今夜だけでいい。特別な夜じゃん! こっちじゃ、まだ28だけど、そっちは29の最初の夜だろ? その夜だけでいい、お前の29の最初の夜、一瞬だけでもいいから、俺は欲しい」
「・・・・・」
「なぁ、美月。どんな格好してんの?」
泣きそうな声で聞くなんて、ずるい。
ばか、健二―――。
「・・・・・・・・・・・・チェックの、パジャマ」