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講義の終わりにロマンスを
第2章 Jazz Bar『Dance』

「んっ、…あ、…せんせっ」
* * *
姿見で見た姿は、私じゃないみたいだった。
いつも膝丈まで隠れていた足は、ひざ上5cmまで覗いてセクシーに見えたし、ノースリーブから見える腕は、日に当たらないから白くて綺麗だと思えた。
ただ、顔だけは相変わらずの私だったから、ちょっと居間に戻ってお母さんのメイク道具を持ってきた。
赤が強すぎないオレンジ系の口紅を塗って、眉を少し書き足して、前に映画で見た場面みたいにビューラーでまつげを持ち上げた。
初めての化粧は、違う自分に生まれ変わっていくみたいで、初めて自分の体を触った時みたいな不思議なときめきがあった。
全て済ませて、もう1回見直した自分の姿は、眼鏡でおさげの地味な制服の女じゃなくなっているように見えた。
不思議と、先生が私を見て驚く姿が想像できた。
先生は、きっと私を見て驚くけど、それと同時に、私を女として意識してくれるはず。
そんな予感に、急に、このまま、この自分の身体に触れたいと思った。
きっと、いつもより女らしく、艶っぽく感じられる気がする。
想像した途端、居てもたってもいられなくなった。
階段を戻ると、脱げ落ちた制服の上を歩いて、とにかくベッドに仰向けに寝転がった―――。

