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兄の狂気
第7章 崩 壊







気がおかしくなるかと思った。


瞳の兄貴が瞳を抱いてる事にも腹が立ったが、
何より腹が立ったのは瞳の今の状態。


元々細い体は更に痩せ細り、声も掠れて。


瞳が嫌がったら暴力で抑えつけて。


瞳が揺さぶられる度ジャラジャラと
重そうな音を立てていた、瞳を拘束する鎖。


監禁…


…こいつだったのか。


こいつが…瞳に中出しして苦労させてたのか。


しかも、…近親相姦じゃねぇか。


瞳とのペアリングを震える手で握り締めた。


…どうすれば。


どうしたらいい…


翔太や花村さんに事情を話し、
すぐに3人で瞳の家に向かった。


瞳が抱かれているのは恐らく兄貴の部屋…


なぜか妙な確信があった。


でも勝手に家に入れば不法侵入だ。


無理矢理家に入っても然り。


何度も家の前で瞳を呼び、待つ事しか出来なかった。


俺は瞳と連絡を取る事が出来なかったから
翔太や花村さんに頼んで何度も電話をかけて貰い
家電にも何度もかけた。


それでも何の反応もなかった。


「警察に…頼むしか、ないの…?」


「警察が何してくれるんだよ…」


「だってこれ犯罪じゃん!
自分の妹にそんな…っ捕まるべきだよ!」


警察に…頼めば、瞳は助かんのかな…


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