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まのめのロイン
第9章 欲望

「何故だと? それはこっちのセリフだ……」

 私はそう言って凄惨な笑みを返してみせた。
 私……私は、私じゃなくなっていた。

 私はロインになっていた。

 あの背の高い、哀しい顔をする男の人に。


 そうか。


 違う。

 私はまた眼に戻ったんだ。

 眼の中の私が、その中でまた眼になる。
 眼の中の目。

 眼の眼の私。


 まのめのロイン。


「ひいっ!」

 グリーディ。逃さない。
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