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まのめのロイン
第3章 仕返し
「3秒ルール! いぇー!」
「いや、しののん、ムリだからそれ」
拾い上げたしめじが白い。ウィンナーは砂っ砂になってしまっていた。
「洗てくる!」
小さな「つ」を抜かすほどの勢いで、しののんは飛びあがると、ウィンナーを手につまんだまま渡り廊下のほうへとダッシュしていった。
廊下の裏の運動部用の水道に行ってくるつもりだろう。
「もー、お腹壊すよぉ~」
彼女の耳に届いていない事は承知でそう言いながら、私はしののんのお弁当箱にフタをかぶせて上げた。
早く色々感想を聞かせて欲しいのに。
そして、自分のお弁当に取りかかろうとして、少し猫背になっていたことに気づいて、慌てて背筋を伸ばす。