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まのめのロイン
第22章 あとがき
「マルコヴィッチの穴」を先日観た。
1999年の作品で、日本での公開時に劇場で観た以来なので実に16年ぶりの鑑賞である。
当時、鬼才チャーリー・カウフマンの奇想天外な脚本が話題となり、数々の脚本賞を受賞してもいる。
「なんか変な話で面白かったなあ」ぐらいしか憶えていなかったのだが、再び見ての感想もやっぱり「なんか変な話で面白いなあ」だった(笑
とにかく楽しみ方に幅があるのが特徴で、文学的素養や教養で読み解くように楽しんでも良いし、感性だけに頼ってあれこれ妄想炸裂させることも可能だし、自分の人生経験と照らし合わせて感じ入ることもできる。
次々と登場するアクの強いキャラクターや、当たり前の様に意表を突く設定に笑い転げて時間を過ごしたり、役者の演技に見入っても良い。奇抜なのは設定だけで、ストーリーはしっかりしている。
俳優も皆素晴らしいのだが、個人的にはやはり、この作品でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたマキシン役のキャサリン・キーナーの演技が出色だと思う。