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- RyuKa -(心をあげる リライト)
第4章 あなたがいない
「犯人とか……わかってるのかな?」
「さあね……聞く所によると、ほら、あの嵐の日、発電機がやられて停電したんだって。セキュリティが切れてる時にやられたらしい。俺、雷かなんかのせいだと思ってたけど、多分、プロが仕組んだんだろうな」
「プロって?」
「産業スパイとかさ」
「……ああ」
「ついにSINの技術も漏れるのかーってな」
「大丈夫よ。だって盗まれたのはボディだけなんでしょう」
「まあな。それだけじゃ次世代型はどうにもできない。舞香は知らないかもしれないけど、挿入型の言語チップで動作コントロールしてないからな」
「じゃあ、その技術が漏れない限り大丈夫よね」
「ああ。だから今日持って来たこれは、渡せな……」