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- RyuKa -(心をあげる リライト)
第4章 あなたがいない
「情報量に応じてデータ転送用の手段が変わるのね」
「そう。たとえばチョコレートを食べさせる事で簡単にアップデートだとか、そんな使い方もできる。一番標準的なのは視覚だろうな。SINにモザイクコードを見せるだけで、そこそこの情報量を一瞬で上書きできる」
「大量のデータの転送に向いているのは?」
「触覚だよ。人間の中で一番大量の情報を処理している感覚だ。俺たち最後の世代にしろ、どの世代にしろ、セックスはするだろ? 子供も作れないのに」
「そうね」
「それはさ、セックスで体を触れ合うのが一番相手を感じ取れるからなんだぜ」
「……愛は情報量が多いのね」
「そんなとこだな」
「でも……じゃあ、触覚で転送するときはSINと……その、するの?」