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夢想姫の逃避録
第9章 消えたい
どのくらい眠っていたんだろう。
外が明るい。
まだ今日なのかな?

……いや、違う。
それにしても外が明る過ぎる。

次の日の朝だった。
緋奈はベッドにもたれてうつ伏せの状態で眠っていた。
でも握っていたはずのユウガの手はなかった。
どこ行ったのかな?

まだ寝ぼけながらも辺りを見回す。
荒い息遣いがどこからともなく聞こえる。
緋奈は異変を察知して恐る恐るベッドの向こう側を覗いた。
ユウガが鏡の前に座って黒い炎を腕に纏って汗をだらだら流しながら、息を荒げながら、フラフラの状態で黒魔法を使っていた。

力を使えば使う程ユウガは体力を消耗する。
このまま使い続けたら……
緋奈の頭には最悪の状況が駆け巡った。
冷や汗も震えも止まらない。
緋奈は急いでユウガに羽交い締めするように抱きついた。

「ユウガ!! 何してるの!? 今力使っちゃダメだよ!」
「離せよっ‼︎ 今こいつら達を片付けねえと……!」
「やめて!ユウガが死んじゃう!! そんなの嫌だよ!! 」
「守んなきゃ……緋奈は俺が守んなきゃ……緋奈は俺が守ってやんなきゃまた壊されちまうっ‼︎ 」
「でも…こんなにフラフラ…」
「こいつら片したらすぐ寝るから心配すんな!今はこいつら片付けねえと……緋奈が……緋奈がまた…うっ……っく……」

ユウガは必死の形相だった。
顔は風邪の影響か、真っ赤だった。
黒い炎はユウガともみ合った時に少し触っちゃったけど、不思議と熱くなかった。

ユウガはまた鏡の中で真っ黒い炎でお坊さんを燃やした。
その直後、ユウガは体勢を崩して緋奈に倒れかかった。

緋奈は真っ赤な顔で苦しそうに荒く息をするユウガを抱きしめた。

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