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夢想姫の逃避録
第2章 荊の剣
ユウガは続けてこう言った。
「ここにずっといればわかる。荊は緋奈自身、つまり緋奈の化身。荊を攻撃すれば、ダメージは緋奈にも反映されてしまう。俺はそれだけは避けたかった。あっちの世界じゃずっと痛い思いしてきたんだからせめて……ここではそんな痛くて怖い思いもして欲しくない。俺は、緋奈に幸せでいて欲しいって思ってるよ?」
「嘘よ……」
「嘘じゃない。俺は緋奈を助けに来た。見返りなんて求めてない。ただ緋奈が幸せならそれでいい。緋奈がずっと笑っていられるそんな世界をここに作りたいんだ。俺は、緋奈の味方……」
「絶対嘘よッ!!!!!!!」
緋奈は大声を張り上げた。
久しぶりにこんなに大声を何回もだしたもんだから息が上がってしまった。
でも熱は冷めない。
後ずさりをする。
「どうして……?」
ユウガが寂しそうな顔をして尋ねる。
「みんな……緋奈を守るっていって裏切っていった!! 自慢の愛娘ですって言いながら一度も愛してくれなかった!! 機械のように動かされ続けて、自分の都合が悪くなると、結果を残せないと罵倒、暴力三昧よ!! イジメもなく十分な愛もあっただろう人生を歩んできたアンタに何が分かるの!? もううんざりよ!! どうせアンタも私を裏切ってどっか行っちゃうんでしょ!? ここは夢の中なんだよね?なんでもできるんだよね?なら……いい加減消えて!!!!!!もう緋奈のことはほっといてよ!!!!!!!」
緋奈はいつの間にか荊の形を模した短刀を手にしていた。その形は剣にも似ていた。
涙でグシャグシャの顔。なのに生気の無い目。フラフラになりながら緋奈は立ち上がり、短刀をユウガに向けて構えた。
ユウガに恐怖の感情が襲って来た時にはもう遅く、その短刀はユウガの胸を貫いた。
「ここにずっといればわかる。荊は緋奈自身、つまり緋奈の化身。荊を攻撃すれば、ダメージは緋奈にも反映されてしまう。俺はそれだけは避けたかった。あっちの世界じゃずっと痛い思いしてきたんだからせめて……ここではそんな痛くて怖い思いもして欲しくない。俺は、緋奈に幸せでいて欲しいって思ってるよ?」
「嘘よ……」
「嘘じゃない。俺は緋奈を助けに来た。見返りなんて求めてない。ただ緋奈が幸せならそれでいい。緋奈がずっと笑っていられるそんな世界をここに作りたいんだ。俺は、緋奈の味方……」
「絶対嘘よッ!!!!!!!」
緋奈は大声を張り上げた。
久しぶりにこんなに大声を何回もだしたもんだから息が上がってしまった。
でも熱は冷めない。
後ずさりをする。
「どうして……?」
ユウガが寂しそうな顔をして尋ねる。
「みんな……緋奈を守るっていって裏切っていった!! 自慢の愛娘ですって言いながら一度も愛してくれなかった!! 機械のように動かされ続けて、自分の都合が悪くなると、結果を残せないと罵倒、暴力三昧よ!! イジメもなく十分な愛もあっただろう人生を歩んできたアンタに何が分かるの!? もううんざりよ!! どうせアンタも私を裏切ってどっか行っちゃうんでしょ!? ここは夢の中なんだよね?なんでもできるんだよね?なら……いい加減消えて!!!!!!もう緋奈のことはほっといてよ!!!!!!!」
緋奈はいつの間にか荊の形を模した短刀を手にしていた。その形は剣にも似ていた。
涙でグシャグシャの顔。なのに生気の無い目。フラフラになりながら緋奈は立ち上がり、短刀をユウガに向けて構えた。
ユウガに恐怖の感情が襲って来た時にはもう遅く、その短刀はユウガの胸を貫いた。