この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蜜刻に揺れて
第4章 Unclear delineation
美和子の目の前にミルクティーの缶が置かれる。
視線を右斜め上にあげると、そこには静がぎこちなく笑っていた。
「あの、これは…?」
「資料作成のお礼、今日あの資料で営業先で褒められたの、植田さんのお陰だから」
「そんな…当たり前の仕事をしただけですから…」
「いつも、本当助かってます」
ぺこっと頭を下げた静はそのまま席に着いて、メールチェックを始めた。
竜に言われた言葉。
居るべきところに居るのだと。
そう言われて周りを見れば、こんな今更の新人営業にみんな力を貸してくれている。
それに応える事もしないで目を背けてばかりだった。
営業の仕事を一から教えてくれる健作も、的確なフォローをしてくれる航平も、オフィススキルの高い美和子も…自分の恵まれた立場を知れば知る程頭が下がった。
「葉山さん、3番に外線、S社の太田さんからです」
「ありがとうございます、はい、葉山です、はい、はい…」
営業だって対、人だ。
視線を右斜め上にあげると、そこには静がぎこちなく笑っていた。
「あの、これは…?」
「資料作成のお礼、今日あの資料で営業先で褒められたの、植田さんのお陰だから」
「そんな…当たり前の仕事をしただけですから…」
「いつも、本当助かってます」
ぺこっと頭を下げた静はそのまま席に着いて、メールチェックを始めた。
竜に言われた言葉。
居るべきところに居るのだと。
そう言われて周りを見れば、こんな今更の新人営業にみんな力を貸してくれている。
それに応える事もしないで目を背けてばかりだった。
営業の仕事を一から教えてくれる健作も、的確なフォローをしてくれる航平も、オフィススキルの高い美和子も…自分の恵まれた立場を知れば知る程頭が下がった。
「葉山さん、3番に外線、S社の太田さんからです」
「ありがとうございます、はい、葉山です、はい、はい…」
営業だって対、人だ。