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蜜刻に揺れて
第10章 still miss u
汗だくの身体を投げ出して、呼吸を整える。

「竜、お水飲みたい」

カラカラの喉から出る声は少し枯れていた。

「…やーらしっ」

「ばかっ!誰のせいだとっ…」

「俺のせいですー」

竜は高笑いしながら部屋を出て行き、ペットボトルを引っ掛けて戻ってきた。

「ありがと…っ?」

差し出されたペットボトルを掴む手が空を切る。

「ちょーだい、は?」

静は竜を見遣る。

可愛く頂戴と言うべきだろうか、どんな顔で?!

何言ってんのと反論するべきだろうか、可愛げが無いんじゃ…。

どっちを選んでも竜は…。

「どっちの静でも好きだよ」

不安が顔に出ていたのかと思う程竜は心を見抜いてくる。

「水っ!ちょうだい!」

むくれた静がペットボトルに手を伸ばすと、竜はそれを口に含み唇を塞ぐと直で喉を滑り落ちていく。

「…っふあ…ぁ…」

「もっと?」

「…もっと」

口移しで注がれる水は甘くて。

「じゃ、第二ラウンドね」

「えっ?」

「静ちゃん、まさか一回で終わりなんて思ってないよね?明日から五日間も逢えないんだよ?その間に静が余所見しないように、あと11時間で壊してから行くつもりだから」




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