この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~ 私を見て
第46章 波乱のミュージックスタイル②
「暗黒さん……この間のポキノンのパーティ、どうでした?」
「憧れのミュージシャンばかりでさ~!
もう、同じ空間で息をするだけで俺……興奮しちゃって~スッゲ楽しかったよ!
未菜ちゃんも来れば良かったのに~」
何気なく言った暗黒の言葉が、西野の神経を逆撫でしたが、努めて明るく笑って返した。
「う―ん、行きたかったけど、呼ばれてないし」
「変装して潜り込めば良かったね、俺みたいに顔を塗ってさ!」
暗黒は自分の黒く塗った顔を指差しておどけた。
「アハハハ……暗黒さんたら可笑しい」
西野は笑いながら、腹の中が煮えたぎっていた。
……ポキノンの芝原七海。気に喰わない女だ。
デビューしてから、いまだかつて取材を申し込んで来た事がない。
「でもさ~すっげ楽しかったけど、色々あって大変だったぜ?大室さんが倒れたり……」
「ええ、そうみたいね、まだ入院してるとか?」
「それと……」
暗黒は、喉まで出掛かっった何かを躊躇う様に飲み込むが、西野はそれを見逃さない。
暗黒の顔を無邪気を装った表情で覗き込む。
「他にも、何かあったの?」