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eyes to me~ 私を見て
第47章 波乱のミュージックスタイル③
一人のスタッフが台本を手にやって来て、テレビサイズで演奏される曲の流れを確認して行く。
「……カメラワークの関係がありますので、この辺からここら辺の間で動いて下さい」
「はあ―ん!?そんなの関係ねぇ――!俺は動きたい様にバキバキやらせて貰うぜ――!ジャンプでも側転でもやってやらあ――!」
「真理……スタッフさんを困らせるなよ」
「困らせてね――よ!ただ自己の主張をだな」
「そういうのが困らせてるって事だろ!」
キャンキャン言い合って居ると、照明スタッフがやって来た。スタッフ同士で何やら二言三言、言葉をかわすと台本を丸めて溜め息混じりに言う。
「――すいません、ちょっと照明の方と演出の擦り合わせをしますので……五分位お待ち下さい」
「はあ――いよ――」
真理が元気に返事をした。