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eyes to me~ 私を見て
第48章 鮮烈なデビュー①
「全く……ここは病院だからな!
いくら個室だからっていつもみたいに大騒ぎすんなよ?」
「わ――ってるって祐樹――なあ野村――?」
「……」
亮介が声をかけるが、ベースの野村は椅子に座ったままグラグラ揺れている。
「はあ……お眠か……はやっ」
三広は呆れる。
菊野は眠る野村に毛布をそっとかけた。
「あ――っ全く!どいつもこいつも母さんに世話かけやがって!子供かよっ」
祐樹が膨れて椅子の背を抱きしめてテレビを見る。映し出された美名を見て目を丸くした。
「お――!プリキーだプリキーだ――!」
「美名ちゃ――ん!」
亮介と三広はワイワイ嬉しそうに声を上げた。
菊野も画面に近付き微笑む。
「剛さん……この方が美名さんなのね……可愛らしい女の子ね……」