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eyes to me~ 私を見て
第50章 歌姫降臨
「あ――!なんだか緊張して来たわ!まるで祐ちゃんがピアノの発表会に出る時みたい!」
三広の止めどなく流れる鼻血を拭き取りながら菊野がはしゃいだ。
「母さん……一体いつの話をしてるのさ」
祐樹が苦笑いした。
綾波も口の端を僅かに弛めてテレビを見る。
相変わらずのキレキレのダンスをしながら髑髏川が歌い、メンバー達ももっともらしく楽器を演奏する振りが見事だった。
だが、綾波は少し違和感を覚えた。
「……なんか……異様にテンポが速くないか?」