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eyes to me~ 私を見て
第10章 過去の恋との再会
「は、はいっ!」
彼の腕の中をすり抜け、火照った頬を押さえてドアを開けると、若い宅配便の業者が段ボールを抱えて立っていた。
「灰吹……美名さんに、お荷物です……ここにサインを」
帽子を被った男は小さく呟いた。
「は、はい」
受領のサインを書いた時に長い節くれだった指が目に入った。
(……?)
美名の記憶が呼び覚まされる。
「ありがとうございました……」
宅配便の男の呟く様な声が鼓膜の奥まで届くと、ある人の思い出が鮮やかに甦る。
それを確信した時、美名は男の腕を掴んでいた。
彼の腕の中をすり抜け、火照った頬を押さえてドアを開けると、若い宅配便の業者が段ボールを抱えて立っていた。
「灰吹……美名さんに、お荷物です……ここにサインを」
帽子を被った男は小さく呟いた。
「は、はい」
受領のサインを書いた時に長い節くれだった指が目に入った。
(……?)
美名の記憶が呼び覚まされる。
「ありがとうございました……」
宅配便の男の呟く様な声が鼓膜の奥まで届くと、ある人の思い出が鮮やかに甦る。
それを確信した時、美名は男の腕を掴んでいた。