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第53章 暴かれる秘密

｢……あなたの愛する人の過去をお送りします……
　人は過去、今、現在を含めてその人を……作り上げています……
　どうかあなた様も……愛する人の全てを受け止められますように……｣

　読み上げる声が震え、指に力が入らない。
　バースデーカードの下には、綾波と菊野がベッドで裸で抱き合う写真が束になって入っていた。
　箱は床に落下して散らばる。
　美名はその写真から最初は目を逸らしたが、恐る恐る薄目を開けて確認をすると、綾波の体型や黒子の位置が違う事に気づく。
　菊野の身体もどことなく不自然だった。
　華奢なはずの菊野の身体に見えないくらいに豊満なのだ。

｢そ……そうよね……これ……つまり合成……よね……アハハ……だ、誰がこんな悪戯……｣

　美名は震えながら笑うが、写真の下にワープロ打ちの文書があるのを見つけた。