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eyes to me~ 私を見て
第54章 擦れ違う恋人たち
「は……離して下さ……」
「……名前で呼びたくない位、愛想が尽きたのか?」
自分の声が震えるのが分かる。
美名が目を逸らした時、綾波が彼女の唇を奪った。
「――!」
美名の手が胸を叩き身体を必死に捩らせている。
がっちりと頭と身体を掴み、激しく唇と咥内を犯すが、突然口の中に鉄の苦味が広がった。
「や……やめて」
美名が渾身の力で綾波を突き飛ばし、泣きながら唇を拭う。
綾波の唇は噛まれて紅く滲んでいた。