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eyes to me~ 私を見て
第54章 擦れ違う恋人たち

しがみついて来る柔らかい身体をしっかりと抱きしめ、甘いときめきが沸き上がるのを必死に押さえながら真理はワザとふざけた。
「うーん?お前、やっぱり昨日食い過ぎただろ!身体がちょっと膨張してるぞ~?」
「……真理……くんっ……真理……くん」
美名は震えて泣いている。
真理は真顔になり、その背中をポンポンと叩いた。
「どうしたの?美名ちゃん……まさか、真理くんのマカロンに当たったとか?まああっ!」
「真理!だからあれ程気を付けろって言ったのに」
「お、おいおい違うだろ――!」
三人がワイワイ言い合っていると、綾波がツカツカと歩いて来る。
「美名……こっちへ来るんだ」
低い声に、美名がビクリとする。
真理はそれを察して綾波を睨みつけた。
「嫌がってるじゃねーかよ」

