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eyes to me~ 私を見て
第54章 擦れ違う恋人たち

真理は美名の頭をポンと叩くと、耳元でそっと囁いた。
「俺は……いつでも待ってるから」
「――っ」
美名が困惑して真理を見上げた時、はまじろうが側転しながら飛んで来て真理を羽交い締めにした。
「ぐ、ぐおおっ……後ろから襲うとは卑怯千万っ……」
すっかり綺麗な王子に仕立てられた由清がやって来て時計を見る。
「そろそろ報道陣が到着する頃だよね……あ、何かザワザワしてる……来たかな?」
控え室のドアを少し開けると、カメラを担いだスタッフや各局の女子アナ、堺とペコの姿も見えた。

