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eyes to me~ 私を見て
第57章 さよなら、私の②

「美名……ごめんっ……俺……俺はっ」
いかつい大きな真理が、まるで母親に叱られた子供みたいに頼りない。
美名は真理の頭をそっと撫でて首を振った。
「真理くん……私も……ちゃんと言わなきゃって……思っていたの……」
「美名っ……」
真理は涙でぐちゃぐちゃの顔を向けた。
「ぷっ……真理くん……今、すごく面白い顔!アハハハ」
「バッ……し、失礼なっ……!この良い場面でお前っ」
真理は慌てて掌で涙を拭いキリッとした顔を作る。
美名が泣きながらティッシュで真理の涙を拭うのを見て、また顔がぐしゃりと崩れ泣きはじめた。
「美……美名~」
「ほらあ、変な顔!カッコいいのに台無し!」
美名は軽く頬を叩いて笑った。

