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eyes to me~ 私を見て
第58章 歌姫を見守る獣



「昨日は本当にごめんなさいね~!……今度美味しいワインご馳走するからそれで許して?」
「アハハ……気になさらないで下さい……プリキーさんと一緒のお仕事が流れたのは残念でしたけど……また何かご縁があると良いですね!」

 増本が笑うと目尻が下がる。
 いかにも好青年という印象だった。

「皆、この方は増本達郎さん。N野……じゃなくて西野未菜ちゃんのマネージャーさんよ」

 志村が紹介をすると、増本は胸ポケットから名刺ケースを取り出した。美名達に一枚ずつ丁寧な所作で名刺を渡して挨拶をする。

「増本と申します……西野をデビュー時から担当しています。以後よろしくお願いします……」
「は、はい……よろしくお願いします」

 美名も同じ様に深々とお辞儀をした。すると真理がボソリと呟く。

「――マネージャーさんはともかく、あの女狐にはよろしくしたくねーな」
「真理っ!」

 由清が真理をシバいた。

「アウチッ……何だよ!お前だってそう思ってる癖に!」
「も――っ真理は!」

 由清は真理の口を掌で無理矢理塞いだ。



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