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eyes to me~ 私を見て
第60章 歌姫の覚悟

「……シャワー浴びて支度しなくちゃ……」
甘く淫らな疼きを鎮めようと、バスルームへ行きシャワーの栓を捻る。
お湯を浴びながら、ふと鏡を見て息を呑んだ。
首筋や胸元、太股に紅い華の様な痕が散らされている。
「な……何……これ」
昨日は西野未菜と食事に行き、ワインを沢山飲んだ事までは記憶がある。
どうやって帰ってきたのか全く覚えていない。
「自分じゃ……こんなところ付けれないよね」
白い首筋に残る紅色に指で触れる。
綾波の息づかいや指の感触が甦り、鎮めるどころか身体の芯に火が点ってしまった。
シャワーを浴びながら、自分の腕で身体を抱き締めて熱に浮かされたように呟いた。
「夢……じゃなかった……の?……剛……さん……ああ……っ」

