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eyes to me~ 私を見て
第60章 歌姫の覚悟

「だろ――!記念っつーか、話のネタにさ――!いいだろいいだろ――?
なあ、美名もアレ欲しいだろ?」
雑貨屋の店先で、シールピアスを手に取りぼうっとしていた美名は、声をかけられて顔を上げたが、全く話を聞いていなかった。
「う、うん……そうだね」
曖昧に笑って返事をすると、真理は味方を得たりと更に主張する。
「ほら――堺さん!美名もそう言ってる事だしよ――!」
「う~ん、まあ、時間もまだ余裕あるし、いいでしょう!
絵的にも面白いですよね、歌姫と綿菓子……はまじろうと綿菓子……ムキムキ真理くんと綿菓子……ドラム王子と綿菓子……
おおお……なんて素晴らしい組み合わなんだろうか!よ――し!
"キャンディーマーケット"に行きますよ――!」
堺は目をキラキラさせカメラを構え、歩くメンバーとはまじろうを激写しながら後ろ向きで器用に小走りしている。

