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eyes to me~ 私を見て
第60章 歌姫の覚悟



「大丈夫です、危なくなる前に止めますから……」

 堺は様々な角度から激写を続けた。

「……もう……堺ちゃんが反対に吹っ飛ばされるわよ……
 いいわ、いざとなったらこの志村が久々に鉄拳を奮うし!」
「いや……余計に大事になりそうな気がします」

 袖を捲り何気に筋肉を見せ付ける志村を見て、由清は呆れている。
 外に集まったギャラリーも、二人はパフォーマンスをしているのだと思っている様だ。
 皆、期待に満ちた眼差しで、睨み合う真理とはまじろうに注目する。
 真理はポキポキ音を立て首をまわし、怒鳴った。

「ふん……いい具合に観客が集まったな……大勢の前でぶちのめしてやるからな――!」

 はまじろうは身動きせずに、フッと笑い声を溢す。

「――!?」

 真理は、その声に目を見開いた。


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