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第62章 必ず貴方を捕まえる

　その時、テレビ画面に一層激しいフラッシュが焚かれると同時に志村がすっとん狂な叫びを上げた。

｢――キャアアッ岸さんに祐ちゃん――っ｣

｢えっ｣

　美名がテレビに視線を移す。

　真理と由清も口を大きく開けて唖然とした。

　岸智也とクレッシェンドのメンバーが礼をしながら現れたのだ。

　智也はマイクを持ち聡明な眼差しを記者達に真っ直ぐ向ける。

｢皆さん、こんにちは。岸コーポレーション社長、岸智也です｣

　祐樹もマイクを通して挨拶する。

｢クレッシェンドの西本祐樹です｣

　祐樹以外のメンバー達は一様に緊張の面持ちだった。

　特に、三広は登場した時から歩き方が奇妙だった。

　手と足が同時に出ている。

『きゃあ――！三広くん――！』

　電話口で桃子が叫び、美名は耳を押さえる。