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第62章 必ず貴方を捕まえる

『この間会ったばかりだからドキドキしちゃう～！

　ああ～三広君、格好いい～カワイイ～

　むぎゅうっと抱き締めたい～キャア！』

　美名は桃子の甲高い声を聞いているのが限界になる。

「ごめん、後で電話するね？｣と切ってしまった。

　異様に疲労を感じ、肩で息を吐く。

　志村は胸の前で両手を組む乙女ポーズでテレビの画面に釘付けだ。

　真理と由清も真剣に画面の中で岸智也が話すのを見ている。

　美名もパソコンをちらちら見ながらテレビに目を向けた。

｢日比谷野音でのライヴは予定通り行います。

　脅迫めいた文書が届き、悪戯なのか本当の脅しなのかどちらとも判断はつきませんが、Dream adventureのスポンサーとして、ライヴ開催に協力する意向は変わりません｣

　智也は報道陣に向かい、キッパリと言った。

　報道陣はどよめく。