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eyes to me~ 私を見て
第14章 ジェラシーは甘く、激しく
 それに、ベースの倉田真理は最初から美名を良く思っていない雰囲気を露骨に出していた。
 根は悪い男では無いかも知れないが、あれと打ち解けるにはかなり苦労するだろう。
 もう一人の優男……名前を忘れたが……
 何だかヘロヘロした印象だったが大丈夫だろうか。
 しかし、彼らのステージは今日見たいくつかのバンドの中では一番だった。
 庵原の魂をぶつける様なプレイに、心が震えた客は数多いだろう。
 そして、美名が奴を見つめるあの眼差しを思い出すと、全身が言い様の無い感情で粟立つのだ。
 それが一体何なのか分からなかったが、疲れて気だるそうな美名が、彼らのステージの感想を語り出して、その感情が嫉妬なのだと確信した。
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