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eyes to me~ 私を見て
第63章 片恋の終わり

桃子は、はまじろうのスーツから頭だけ出し、得意気にピースをしてみせた。
その無邪気さに由清が頬を綻ばせる。
「似合う?プリキー警備隊!」
桃子が戦隊ヒーローの真似のポーズを決めた。すると、慌ただしく行き来するスタッフにぶつかりそうになる。由清は咄嗟に彼女の肩を抱いて避けた。
思っていたより更に小さく柔らかいその身体にドキリとする。
桃子はそんな由清の様子には全く気付かない。
「あ――、ここ邪魔になるかな。アンソニー、こっち来て?」
由清の腕を掴み、ステージの裏の狭い通路を通り抜けた。
"応援団本部"
と書かれたプレートがかけられたテントの中を、誰も居ないのを確かめるかの様に窺い、由清を中へと引っ張りこむ。
テントの中には、雑然と色んな物が置かれている。
段ボールが積み重なり、開いた所からピンクの衣裳が見えた。
キラキラしたタキシードがハンガーにいくつかかけてあったり、パソコンが何台か机の上に置かれていた。
「忙しいから、やっぱり誰も居ないね」
桃子が何気なく言った言葉が、由清の胸を甘く、妖しく騒がせた。
その無邪気さに由清が頬を綻ばせる。
「似合う?プリキー警備隊!」
桃子が戦隊ヒーローの真似のポーズを決めた。すると、慌ただしく行き来するスタッフにぶつかりそうになる。由清は咄嗟に彼女の肩を抱いて避けた。
思っていたより更に小さく柔らかいその身体にドキリとする。
桃子はそんな由清の様子には全く気付かない。
「あ――、ここ邪魔になるかな。アンソニー、こっち来て?」
由清の腕を掴み、ステージの裏の狭い通路を通り抜けた。
"応援団本部"
と書かれたプレートがかけられたテントの中を、誰も居ないのを確かめるかの様に窺い、由清を中へと引っ張りこむ。
テントの中には、雑然と色んな物が置かれている。
段ボールが積み重なり、開いた所からピンクの衣裳が見えた。
キラキラしたタキシードがハンガーにいくつかかけてあったり、パソコンが何台か机の上に置かれていた。
「忙しいから、やっぱり誰も居ないね」
桃子が何気なく言った言葉が、由清の胸を甘く、妖しく騒がせた。

