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eyes to me~ 私を見て
第64章 獣と獣の対決

その頃、OMIの正面入り口に黒いベンツが停まった。
西野は同乗していた社長に微笑み、優雅な仕草で後部席から降りる。ベンツが再び走り去るのを見送りながら手を振った。
社長は今から何やら大きなプロジェクトに関する打ち合わせに出掛けるらしい。何の事なのかは知らないが、正直どうでも良い事だ。
(社長が……何処で何をしていようと関係ないわ……私が本当に大切なのは……)
入り口に立つ守衛がお辞儀をしてくる。西野は笑みを返して階段を昇り社内へ入っていった。
今日は、月に一度の、社長との逢瀬の日だった。
愛人契約を交わした時に、月に一度、社長と身体を重ねる事――という項目がある。
忘れもしない、あの忌まわしい日。社長は、高校生の西野を抱いた後ーー裸のままの姿で机の中から"愛人契約書"なる書類を、純潔を散らされたばかりで呆然とベッドに横たわる西野に突き付けたのだ。
西野は同乗していた社長に微笑み、優雅な仕草で後部席から降りる。ベンツが再び走り去るのを見送りながら手を振った。
社長は今から何やら大きなプロジェクトに関する打ち合わせに出掛けるらしい。何の事なのかは知らないが、正直どうでも良い事だ。
(社長が……何処で何をしていようと関係ないわ……私が本当に大切なのは……)
入り口に立つ守衛がお辞儀をしてくる。西野は笑みを返して階段を昇り社内へ入っていった。
今日は、月に一度の、社長との逢瀬の日だった。
愛人契約を交わした時に、月に一度、社長と身体を重ねる事――という項目がある。
忘れもしない、あの忌まわしい日。社長は、高校生の西野を抱いた後ーー裸のままの姿で机の中から"愛人契約書"なる書類を、純潔を散らされたばかりで呆然とベッドに横たわる西野に突き付けたのだ。

