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eyes to me~ 私を見て
第64章 獣と獣の対決

小さな頃から胸の中にしまっていた、この世の中でただ一人の大切なひとと結ばれるーーという夢は、あの日、粉々に砕けて消え去った。
大きなステージと引き換えに、西野の純情は踏み潰された。
――ほら、簡単な事だよ?それにサインしなさい。君は、今日ここに何をしに来たの?……あの坊やと、ままごとをしに、じゃないよね?
難しく考える事はないよ。君はこれでスターになれる……――
社長にペンを握らされ、震える指で署名した。
そうするしかなかった。
『社長の話を良く聞いて、言う通りにするんだよ?あと、笑顔ね?いつもの笑顔!西野さんなら、大丈夫だよ!』
増本は、そう言って、社長……あの男と引き合わせた。
(増ちゃんの望みは、私がスターになる事……私には、それしか望んでいないの……)
あの時、身体の真芯を貫いた痛みが蘇ったかの様に、一瞬痙攣し、よろめいた。
大きなステージと引き換えに、西野の純情は踏み潰された。
――ほら、簡単な事だよ?それにサインしなさい。君は、今日ここに何をしに来たの?……あの坊やと、ままごとをしに、じゃないよね?
難しく考える事はないよ。君はこれでスターになれる……――
社長にペンを握らされ、震える指で署名した。
そうするしかなかった。
『社長の話を良く聞いて、言う通りにするんだよ?あと、笑顔ね?いつもの笑顔!西野さんなら、大丈夫だよ!』
増本は、そう言って、社長……あの男と引き合わせた。
(増ちゃんの望みは、私がスターになる事……私には、それしか望んでいないの……)
あの時、身体の真芯を貫いた痛みが蘇ったかの様に、一瞬痙攣し、よろめいた。

