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eyes to me~ 私を見て
第65章 castle in the air

「さて、行ってくる~!お二人さん、転ばないでね~」
次から次へ来る飲み物をマイカが受け取り、抱えるようにして覚束ない足取りでテントへ向かう。
主人の仕事は早く、あっという間に全ての飲み物を出し終えた。
桃子と三広は手分けして飲み物を持ち、溢れない様に注意深くゆっくりと歩く。
「お天気でラッキーだったね」
三広は、少し遅れて後ろを歩く桃子に話し掛けた。
「うん……」
桃子は俯いたままだ。
「俺らさ、デビューして一発目にいきなり野外ライヴだったんだ。大雨でさ~」
「うん……」
「祐樹のアニバーサリーライヴとか、ファンクラブ限定の野外ライヴとかさ、なんか知らないけど必ず雨だったんだよ……雨バンドなんだよね……アハハ」
「……」
「他のバンドと一緒のフェスなら大丈夫かな?なんて思ってたら、俺らの番になると突然ガシャ降りしたり!
今日晴れたのは……ボンバーとプリキーのお陰かな――!良かった良かった!うん!」
「お姉ちゃんね……」
桃子は、三広の話に被せるように呟いた。
次から次へ来る飲み物をマイカが受け取り、抱えるようにして覚束ない足取りでテントへ向かう。
主人の仕事は早く、あっという間に全ての飲み物を出し終えた。
桃子と三広は手分けして飲み物を持ち、溢れない様に注意深くゆっくりと歩く。
「お天気でラッキーだったね」
三広は、少し遅れて後ろを歩く桃子に話し掛けた。
「うん……」
桃子は俯いたままだ。
「俺らさ、デビューして一発目にいきなり野外ライヴだったんだ。大雨でさ~」
「うん……」
「祐樹のアニバーサリーライヴとか、ファンクラブ限定の野外ライヴとかさ、なんか知らないけど必ず雨だったんだよ……雨バンドなんだよね……アハハ」
「……」
「他のバンドと一緒のフェスなら大丈夫かな?なんて思ってたら、俺らの番になると突然ガシャ降りしたり!
今日晴れたのは……ボンバーとプリキーのお陰かな――!良かった良かった!うん!」
「お姉ちゃんね……」
桃子は、三広の話に被せるように呟いた。

