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eyes to me~ 私を見て
第15章 歌姫の妹
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1時間少し過ぎてアパートのドアを開けると、桃子はクマの編みぐるみを鍵針で一心不乱に製作中だった。
行儀よく正座する桃子の傍らに、ウサギやリスやトラやライオン、ネズミやネコの人形が積み上げられている。
まさか、既にあれも作ったという事だろうか?
鬼気迫るほどに熱中していて、美名が入ってきたのにも気がつかない様子だ。
玄関にキャリーケースが2つも置いてあるという事は、やはり何日間かはこっちにいるつもりなのだろうか。
美名は思わず溜め息を吐いた。
――桃子はここに居座るつもりなのだろうけど、どうしよう?
まず何から説明したら良いのかと考えていたら、
「っしゃあ――うさうさ完成――!」
という叫びと共にウサギの編みぐるみがこっちに向かって飛んで来た。
「うわっうわっ」
思わず避けると、ウサギは背後の玄関ドアに当たり落ちる。
美名は拾って埃を払った。
1時間少し過ぎてアパートのドアを開けると、桃子はクマの編みぐるみを鍵針で一心不乱に製作中だった。
行儀よく正座する桃子の傍らに、ウサギやリスやトラやライオン、ネズミやネコの人形が積み上げられている。
まさか、既にあれも作ったという事だろうか?
鬼気迫るほどに熱中していて、美名が入ってきたのにも気がつかない様子だ。
玄関にキャリーケースが2つも置いてあるという事は、やはり何日間かはこっちにいるつもりなのだろうか。
美名は思わず溜め息を吐いた。
――桃子はここに居座るつもりなのだろうけど、どうしよう?
まず何から説明したら良いのかと考えていたら、
「っしゃあ――うさうさ完成――!」
という叫びと共にウサギの編みぐるみがこっちに向かって飛んで来た。
「うわっうわっ」
思わず避けると、ウサギは背後の玄関ドアに当たり落ちる。
美名は拾って埃を払った。