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eyes to me~ 私を見て
第15章 歌姫の妹
「で?」

 桃子は、編みぐるみを大きな紙袋にしまいながら美名を軽く睨む。

「で?って……」
「何で、何日も留守したみたいに家の中が空っぽなのよ?旅行にでも行ってた?それともどこぞの怪盗にでも誘拐されてたの?はいっ!十秒以内に答えて!」

 桃子はカウントを始める。

「じゅーう、きゅう、はち」
「わかったわかった!話すから!」

 その時チャイムが鳴った。

「は、は――い!」

 ドアを開けると意外な人物が立っていて、仰天した美名はよろめいた。

「し、しょう君?」
「美名……突然ごめん」

 翔大は、この間家に来た時の様な宅配業者の制服では無く、普段着だった。
 普段着というより、プロにコーディネートしてもらったみたいにビシッと決まっている。
 そのままステージに上がってもおかしくない位。
 思わず見とれていると、翔大は小さな夏の花のブーケを差し出してきた。

「えっ……?」



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