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eyes to me~ 私を見て
第15章 歌姫の妹
翔大は、少し恥ずかしそうにぶっきらぼうに言った。
「訪ねるのに手ぶらじゃ何だからさ……何処かに飾れば?」
小さな向日葵をメインにしたブーケはとても愛らしく、美名は思わず顔を綻ばせた。
「ありがとう……凄く可愛い」
翔大は柔らかく微笑み、美名もつられて笑う。
何とも言えない微妙な空気が流れて、お互い気まずそうに見つめあっていると、桃子が割って入って来た。
「この人が新しい彼氏?ふ――ん?」
「ち、ちょっと桃子!」
桃子は、眼鏡をずらして翔大を品定めしている。
翔大は、目を丸くして私と桃子を交互に見た。
「ふうん。まあ、ちょい大人し目に見えるけど隠れ狼って雰囲気で、なかなかいいんじゃない?
ね、お二人さんはどの程度のお付き合いで?」
「桃子――!ちょい黙りなさい!
……しょう君ご、ごめんなさい……妹なのよ……ちょっと変わった子だから」
美名が桃子の口を塞ぐと、翔大はクスリと笑った。
「仲良しなんだな……気にしてないから。大丈夫。じゃあ、また」
立ち去ろうとする翔大の腕を、美名に口を押さえられている桃子がガシッと掴んだ。
「?」
呆気に取られる翔大に桃子はモゴモゴ言った。
「おへえちゃんとでかぺるんぺすけど、ごいっしょしません?」
「何勝手に決めてんの――!しょう君、ごめん!この子の事は無視して!」
美名が、桃子の頬を左右に思いきり引っ張ると、彼女は悲鳴を上げた。
「いひゃいいひゃい――!」
「えっと、一緒に何処かに行くの?いいよ」
翔大は事も無げに言った。
「えっ……」
「行きましょ――!私、秋葉原行きたい!"キャラメイト"とか"コスプレ館"とか!」
桃子は美名を突き飛ばし、翔大の腕を掴み玄関から出ていく。
「ち、ちょっと待って――!」
美名はバッグを掴み鍵を掛けて二人を追い掛けた。
「訪ねるのに手ぶらじゃ何だからさ……何処かに飾れば?」
小さな向日葵をメインにしたブーケはとても愛らしく、美名は思わず顔を綻ばせた。
「ありがとう……凄く可愛い」
翔大は柔らかく微笑み、美名もつられて笑う。
何とも言えない微妙な空気が流れて、お互い気まずそうに見つめあっていると、桃子が割って入って来た。
「この人が新しい彼氏?ふ――ん?」
「ち、ちょっと桃子!」
桃子は、眼鏡をずらして翔大を品定めしている。
翔大は、目を丸くして私と桃子を交互に見た。
「ふうん。まあ、ちょい大人し目に見えるけど隠れ狼って雰囲気で、なかなかいいんじゃない?
ね、お二人さんはどの程度のお付き合いで?」
「桃子――!ちょい黙りなさい!
……しょう君ご、ごめんなさい……妹なのよ……ちょっと変わった子だから」
美名が桃子の口を塞ぐと、翔大はクスリと笑った。
「仲良しなんだな……気にしてないから。大丈夫。じゃあ、また」
立ち去ろうとする翔大の腕を、美名に口を押さえられている桃子がガシッと掴んだ。
「?」
呆気に取られる翔大に桃子はモゴモゴ言った。
「おへえちゃんとでかぺるんぺすけど、ごいっしょしません?」
「何勝手に決めてんの――!しょう君、ごめん!この子の事は無視して!」
美名が、桃子の頬を左右に思いきり引っ張ると、彼女は悲鳴を上げた。
「いひゃいいひゃい――!」
「えっと、一緒に何処かに行くの?いいよ」
翔大は事も無げに言った。
「えっ……」
「行きましょ――!私、秋葉原行きたい!"キャラメイト"とか"コスプレ館"とか!」
桃子は美名を突き飛ばし、翔大の腕を掴み玄関から出ていく。
「ち、ちょっと待って――!」
美名はバッグを掴み鍵を掛けて二人を追い掛けた。