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eyes to me~ 私を見て
第66章 eyes to me~私を見て



 美名は、ドレスをするり、と脱いで、シャツとGパンに着替えた。

 纏め上げられた髪をほどいていき、指で鋤くと、美しい波状の栗色が腰まで落ちる。



『随分と長い髪だな……』



 初めて抱かれた日、綾波はこの髪を優しい目で見つめ、指で触れていた。

 髪を撫でるあのしなやかな長い指を想い、胸の内を震わせる。



(剛さん……私……頑張ったよ?

 剛さんが居なくても……今日こうして……

 ちょっと泣いたりしちゃったけれど……

 剛さんのキスが無くても……ここまで、頑張れたよ?)



「……褒めてくれるかな?」



 鏡にむかって笑顔を作るが、また涙で瞳が盛り上がる。



「剛さ……私……もう……待てない……っ」



 キツく瞼を閉じると、熱い涙がはらり、と堕ちた。





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