この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~ 私を見て
第66章 eyes to me~私を見て
入って来たのは、先程のスタッフだった。
美名は、高幡の目に潜む凶暴に気づかず、胸を撫で下ろす。
「ああ……ビックリしちゃった……
今、準備が出来ました。お待たせしてすみません」
高幡は、下を向き、突然笑い出した。
「くくく……ハハハハ」
顔を上げた高幡の顔が、能面の様に白い。
高幡はジリジリと近付いて来た。
「本当にビックリなのは……こっちだぜ……
お前みたいなアバズレが這い上がって……
未菜様があんな事に……っ」
高幡は、目を大きく見開き、抑揚の無い声で語りかける。
美名は、本能的に危険を感じた。
「誰か――誰か、来て――!……も、桃子――!」
力一杯叫ぶと、高幡に抱きつかれ、掌で口を塞がれる。
「ぐ……んん」
「妹は……そこでのびてるよ……それに、誰も来やしないよ……ざーんねんでした」
高幡は嘲笑う。