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eyes to me~ 私を見て
第66章 eyes to me~私を見て
綾波は、倒れた高幡の側にしゃがむと、彼の前髪を乱暴に掴み上を向かせた。
「美名に何をした……」
燃える眼光は、高幡を更に怯えさせる。
「ひっ……な、何も……」
綾波はカッと目を見開き、鼻に頭突きを喰らわせた。
鮮血が飛び散り白いタキシードに赤い染みが出来る。
美名が目を覆った次の瞬間。
「うわ――!美名さんに手を出すな――!」
「キャアアア――!迷える若者よ、馬鹿な事はやめなさい――!」
堺とペコが喚きながら部屋へ走り込んできた。
鼻血を流しぐったりする高幡を更に殴ろう、右腕を振り上げようとする綾波に、堺はしがみついた。
「あ、綾波さん――!落ち着いて下さいっ」
「それ以上やると過剰防衛になるわよ――!」
ペコも必死に止める。